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2014.09.30

「スパコンを知る集い in 大阪」に行ってきた

27日(土)に長野・岐阜の県境にある御嶽山(おんたけさん)が噴火(水蒸気噴火)してたくさんの方が亡くなったり怪我をされるという痛ましい事が起こりました。
私も観光でなら火山に行ったことが何度かありますが、噴火なんてあまり考えていませんでしたね。
2006.09.17 天草・島原・伊万里への旅(14,15日) 第2日目 ※雲仙普賢岳の大火砕流あと
2008.08.31 宮崎・鹿児島への旅(28,29日) 第1日目 ※桜島に宿泊

亡くなった方々のご冥福をお祈りします。


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9月28日(日)にホテル エルセラーン大阪5Fのエルセラーンホールにて行われた、「スパコンを知る集い in 大阪 ~「京」、そしてその先へ~」に行ってきました。
 
公式パンフレット
(公式パンフレットの表紙です。)
※画像をクリックすると大きな画像(826x1169)を表示します。
 

大きな地図を表示



「スパコンを知る集い in 大阪 ~「京」、そしてその先へ~」というのは理化学研究所 計算科学研究機構がやっている「知る集い」シリーズの通算18回目であり、2014年度では初の開催だそうです。

知る集いのページによると過去の題名は以下のよう。
第1回から第4回までが「次世代スパコンについて知る集い」。
第5回・第6回が「京速コンピュータ「京」を知る集い」。
第7回から第17回までが「スーパーコンピュータ「京」を知る集い」。



昼前に JR 東西線の北新地駅に着き、近所の松屋で昼食を取ったあと、受付開始の13:00少し前に、会場のあるホテル エルセラーン大阪に到着です。
 
ホテル前の看板
(ホテル入口前に大きな看板が出ていてすぐにわかりました。)
 
受付ではスマホに「受付完了メール」を表示させておいて本人確認をし、資料などをもらいます。
 
もらった資料など
(バッグと資料の一部です。この他にアンケート用紙も。)

・バッグ
・京のクリアフォルダー
・理化学研究所 計算科学研究機構のパンフレット
・計算科学研究機構 施設概要
・冊子 計算科学の世界 No.6,7,8
・理化学研究所の寄付金募集のご案内
・当日の講演会の説明
・講演会のプレゼン資料
・アンケート用紙

 
ホール入り口前のロビーにはスパコン「京」に関する資料がいくつか展示されていました。
 
京のラックの実物大写真
(京のラックの実物大写真。)
※画像をクリックすると大きな画像(900x1600)を表示します。
 
京のシステムボード
(京のシステムボードです(たぶん模型)。水冷のパイプが目立ちます。)
※画像をクリックすると大きな画像(1600x900)を表示します。
 
時間になったので会場に入場します。
 
会場の様子
(開演直前の会場の様子。見やすそうな席を確保できました。)



定刻の13:30にイベントが始まりました。
 
まずは主催者挨拶として理化学研究所 計算科学研究機構・副機構長の米澤明憲さんから。
 
この中で「参加者は200人超」と発表されました。
(内訳は事前登録者が190人超で当日参加が10数人。)
 
「知る集い」では初めて「京の次の世代」をも見据えたイベントであるとのことでした。
 
事前申込みのフォーム内に「スパコンに関する質問」を記述する欄があったのですが、これも「知る集い」では初めての試みだということでした。



続いて「技術の壁を突き破れ!~スーパーコンピュータ「京」の開発~」と題したビデオが上映されました。
 
このビデオは「知る集い」で毎回上映されているものみたいですね。
 
内容は、2006年にプロジェクトが開始されてから2012年に京が完成するまでの流れを簡単にまとめたものでした。
 
消費電力削減のためにクロックアップではなく CPU 自体や CPU コア数を増やすことで性能アップを図ったとか、システムラック1台で約1トンの重さになるとかの話があり、なかなか面白かったです。
 
ちなみにこのビデオ、イベント終了後に DVD として購入することができます。
(私は買いませんでしたけど。)
 
ビデオの後、スーパーコンピュータで何ができるのかということについて、簡単な解説がありました。



次は「参加者からの質問コーナー」として、事前登録で記入された質問からいくつかを取り上げられました。
 
Q:スパコンの速度はどうやって測るのか
A:専用のプログラムを使って1秒間に何回計算できるのかを測ります
 
Q:スパコンのメンテナンスはどうやるのか
A:パソコンよりずっと難しいですが専門の人が担当します
 
Q:スパコンを使うためにどんな訓練が必要か
A:プログラミングと並列処理について勉強してスパコン初心者レベルになります
 
Q:スパコンについて子供でもわかる成果にはどんなものがあるか
A:一番わかり易いのは天気予報でしょう。現在は3時間ごとに予報が出せます
 
Q:次世代スパコンではどのようなことができるようになるのか
A:目標は京の100倍の性能。30分後のゲリラ豪雨を予想したり、新薬候補の副作用まで予測できるようになったりするでしょう
 
さらに参加者の中から3人の方が特別に登壇して質問しました。
(全員高校生か大学生くらいに見えました。)
 
Q:どうしてスパコンが作られるようになったのか
A:難しい問題を解くために作られました
 
Q:京を作る上で苦労したことは
A:全部で18,000もの部品を全てうまく動くようにすることが難しかった
 
Q:多数の利用希望者間の調整はどうやるのか
A:京の全 CPU を使いたい人のための日がひと月に3日ある。他の日は9万個ある CPU を複数の人に振り分けて使用する



休憩時間の後、今日1つめの講演である「きまぐれな地球と律儀な太陽 ~方位磁石が反転する世界をスパコンで再現する~」です。
(講演者は神戸大学 システム情報学研究科 計算科学専攻の陰山聡教授。)
 
地球はもちろんのこと、太陽も磁場を持っていますが、その地場の向きが過去に何度も逆転している現象をスパコンの中で再現するという話でした。
 
太陽の磁場は約11年周期で逆転を繰り返しているのですが、現状のスパコンでのシミュレーションでは約10年周期というところまで再現出来ているそうです。
 
地球の磁場の方は特定の周期はなく逆転を繰り返しているのですが、現状のスパコンでのシミュレーションで非周期的な逆転は再現出来ているそうです。
 
ちなみに「磁場」という言葉と同じ意味の「磁界」と言う言葉がありますが、どちらの言葉を使うかでその人が理学系か工学系かがわかるらしいです(笑)。
(磁場が理学系で磁界が工学系という話でした。)



続いて2つめの講演、「スパコンで化学する ~化学反応から細胞内のタンパク質の動きまで~」です。
(講演者は理化学研究所 計算科学研究機構・チームリーダーの杉田有治さん。)
 
化学のいち分野の「計算化学」という分野についての話でした。
 
・昔からある有機化学や無機化学と計算科学との方法や対象の違い
・計算科学の方法には「量子化学」と「分子化学」とがあるが、最近は両者のいいとこ取りをした「マルチスケール法」という手法で高速かつ正確な計算ができるようになってきた
・タンパク質のシミュレーションの発展について
 
などの話が出ました。
 
ちなみに2013年のノーベル化学賞では計算化学から受賞者が出ているそうです。

「複雑な化学システムを解明するためのマルチスケールモデルの開発」
Martin Karplus 教授(ハーバード大学)
Michael Levitt 教授(スタンフォード大学)
Arieh Warshel 教授(南カルフォルニア大学)



あとは挨拶とかがあって無事にイベント終了です。
 
受付時にもらったアンケートを提出すると以下の2種類の京グッズのうち好きな方を1つもらえます。
・京てぬぐい
・京ノート+京消しゴム
 
私はノートと消しゴムをもらいました。
 
京ノート+京消しゴム
(うーん、大の大人にとっては人前で広げるのをやや躊躇するデザイン...)



興味深い話をたくさん聞けて、大変有意義なイベントでした。
 
2つのメインの講演それぞれの後に参加者から質問を募るコーナーがあったのですけれど、若い方(高校生以下ぐらい)から質問が出るかと思っていたのですが、質問された方々はいづれも社会人以上のある程度年齢のいった方ばかりで、その点はちょっと残念に思いました。
 
あとちょっと個人的にショックだったのは、2つのメインの講演をされた先生方が、いづれも私とあまり年齢が違わない方だったということ。
(世間的にはこのくらいの会場で講演することが期待される年齢なのか...できるだろうか。)
 
2014年度ではあと2回、静岡(12月14日)と松江(2月14日)に「知る集い」が予定されているそうです。
 
参加は無料ですし、スパコン自体やその利用内容に興味がある方は参加してみてはいかがでしょうか。
 
また10月25日(土)には年に1度の「京の一般公開」があります。
理化学研究所神戸キャンパス 一般公開2014
 
残念ながら私は参加できそうにありませんが、京の実物を間近に見ることのできるチャンスです。
(見学者ホールからの見学になるみたいです。)
 
世界のトップクラスの世界に触れられるなんてワクワクしますね。


結論: ネタの入っていないプレゼンを見たのは久しぶり ← そこ?


・10月3日 追記
京にすっかりお株を奪われた感もあるスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」ですが、10月11日(土)に無料の公開・探検ツアーがあるそうです。
2014横浜研修所施設一般公開 - JAMSTEC
関東の方にとっては神戸にある京よりも行きやすいですね。


・10月5日 追記
理化学研究所がポスト「京」スーパーコンピュータ(※)について、基本設計を共同で行う実施者を富士通に決定したと発表しています。
※京の後継機のこと。
ポスト「京」スーパーコンピュータの基本設計業務実施者の決定について - 理化学研究所
京の時の「当初は富士通+日本電気だったのが途中で日本電気が降りた」という経緯からしてみても、次世代機が富士通になるのは当然の流れでしょうね。
また CPU を新規開発したりして超高額なものになりそうな予感。


・11月2日 追記
ツイッターで京に関する非常に面白い資料が紹介されていました。
「京」からエクサスケールへ—スーパーコンピューター開発と国家プロジェクト ※注:PDF
(おそらくスライドを PDF にしたもの。)
ソフトウェア・シンポジウム SS2012」というイベントのクロージングキーノートとして発表されたものだそうです。
基調・招待講演のページ下部に上記 PDF の概要が掲載されています。
今回の「スパコンを知る集い」では一切出てこなかった京とそのプロジェクトに対する批判的な内容が載っていて、私なんかとしては是非こっちを聞いてみたかった。

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