ブログパーツ Twitter

« FMV LIFEBOOK SH76/GN SSD換装の巻 | トップページ | 自宅のクンシランが咲いた »

2012.04.15

アサヒビール大山崎山荘美術館へ行く

4月になったのでツタンカーメン展に行きたいのですが、用事がいくつもあること、そしてどうやら平日でも見学者でいっぱいらしいことがあって、なかなか行くチャンスが見いだせません。
(行くとしたら朝一番かな。)


----------
新聞記事で知ったのですが、アサヒビール大山崎山荘美術館にて「蘭にみた、夢 蘭花譜(らんかふ)の誕生」展が開かれています。

2012年3月3日(土)~2012年5月27日(日)
休館日:月曜(祝日の時は翌火曜)
ただし、3.19(月),3.26(月),4.2(月),4.9(月),5.1(火)は開館
入館料:一般:900円,高・大学生:500円,小・中学生:無料
 
新聞紙上に載っていた蘭の版画のみごとさに惹かれて、天気もよかったこともあり、今日行ってきました。
(12時半ごろに家を出ました。)


阪急京都線の大山崎駅が最寄り駅です。
そこから歩いて行こうかとも思ったのですが、以前に美術館に行ったことのある両親から「かなり急な上り坂があるよ」と聞かされたので、すなおに無料送迎バスを利用しました。
ただ送迎バスを降りてからも、300mほどの上り坂が続きます。
 
トンネル
(このトンネルを抜けて坂を上がって行きます。)
 
レストハウスと桜
(建物が見え、「着いたか」と思ったのですが、レストハウスでした。)
 
リュックサックなど大きなバッグは、ここにあるコインロッカーに預けなければなりません。
私はそのような荷物はなかったので、そのまま坂を登って行きます。
事前に「桜がきれい」という情報もあったのですが、桜はここくらいでした。
(敷地の全てを見たわけではないので、もしかすると見逃していたのかも。)
 
大山崎山荘の門
(ようやく門に到着です。)
 
本館正面
(大山崎山荘の本館です。)
 
本館入り口
(入り口です。本館正面の左横にあります。)


さて、美術館や博物館ではおなじみですが、内部は写真撮影禁止なので展示物の写真はありません。
(筆記用具は鉛筆のみ可。シャーペン不可。)
なので展示内容の説明を。
 
企画展のwebページの説明に、
> 『蘭花譜』とは、大山崎山荘を建設した加賀正太郎が、自ら育てた蘭をモチーフに1946年に監修・制作した植物図譜です。
とあるように、「蘭花譜」という植物図譜の図画の展示が主体です。
 
この加賀正太郎という人物。
銀行や証券会社を持ち、ニッカウヰスキーの筆頭株主であり、さらには日本人で初めてユングフラウに登頂するといったすごい人物です。
その加賀正太郎がつくったのが大山崎山荘。
(夏目漱石に山荘の命名を頼んだが、漱石の命名案が気に入らず、自身で「大山崎山荘」と命名したそうです。)
 
戦前の日本において、大山崎山荘は蘭の栽培の中心地だったそうです。
加賀氏がイギリスの王立植物園キューガーデンで初めて蘭を見て感銘を受け、この大山崎山荘に温室を作って蘭を栽培しました。
その数、1万蜂近かったそうです。
その数多くの美しい蘭の姿を後世に伝えようと作成されたのが「蘭花譜」でした。
 
蘭花譜に収録されている木版画83点、カラー図版14点、単色写真図版7点の104点の中の多くを展示してあるだけでなく、版木(戦火にすべて失われたと考えられていたが近年その一部が発見された)、試し刷り(修正点が事細かに書かれている)、蘭花譜を収納していた桐の箱と布製の箱などが展示されています。
また新館にはモネの「睡蓮」2点も。
 
特に圧巻なのは大部分を占める「木版画」。
西洋にない植物図譜を作ろうとした加賀氏が、当時の様々な版画の技法を試した末にたどり着いたのが、日本の浮世絵の技術を使った木版画だったそうです。
 
日本画の技法で描かれた原画を元にして作成されたその版画は、1枚の図を擦り上げるのに120回も刷重ねて作成されたとか。
展示の中には、近年発見された版木から再現された図が、どのような過程で刷上がっていくかを順を追って見せているものもあります。
(再現図は80回刷重ねたそうです。)
 
試し刷りの展示では、試し刷り版と完成版が並べて展示されています。
両者を見比べると、試し刷り版に事細かに書きこまれた修正点が、完成版を見るとちゃんと反映されていることがわかって、大変驚きました。


見学の順路は、本館入り口から入って受付後、まずは半地下式の新館へ向かいます。
この新館、建築家の安藤忠雄氏の設計。
新館には木版画の他に、原画のうち油絵で描かれたものや白黒写真がありました。
(モネの「睡蓮」2点もこの新館にあります。)
 
続いて本館にもどって1階。
木版画の他に、版木やそこから復元された木版画の刷上がっていく過程、原画をカラーコピーしたもの(戦火が激しくなり手間のかかる版画ができなくなった)(※)、試し刷り版と完成版の比較展示がありました。

カラーコピーは1階サンルームだったと思うのですが、もしかすると新館だったかも。
 
最後に本館2階。
木版画の展示室の他に、喫茶室、山荘や加賀氏についてのビデオ映像がありました。
(喫茶室にはアサヒビールの美術館らしくビールもあるそうですが、近くのサントリーの工場と違って有料です。)


さて、展示も見終わったことですし、大山崎山荘美術館について、もう少し写真を。
 
本館と新館
(右に伸びるコンクリートの半地下の建物が安藤忠雄氏設計の新館です。)
 
本館2階から中庭を
(中庭を本館2階から撮影。右上にあるのが加賀が山荘の工事を指揮したといわれる「白雲楼」。)
 
庭園
(庭園です。もうちょっときれいに撮れたら良かったんですけど。)


感想ですが、やはり木版画の表現のすごさに圧倒されましたね。
自宅で母親がいくつか蘭を育てていることもあり、蘭という花への興味が、本展へ行く動機のうちのかなりな部分を占めていたのですが、それを超えてきましたね。
 
試し刷り版の書き込みの多さには、蘭花譜を創るにあたっての並々ならぬ意気込みを感じさせられましたし、完成版でその書き込みがちゃんと実現されているのには、版画士(とでも言うのでしょうか)の人々の技術の確かさに驚嘆です。
 
webで小耳に挟んだのですが、浮世絵を100倍に拡大するとかいう本が巷で話題になっているようです。
日本の伝統の木版画の技、ちょっとなめてはいけませんね。
 
蘭の花に興味を持っておられる方、木版画に関心がある方は、行って損はないと思いますよ。


結論:良い意味での「想定外」な体験

« FMV LIFEBOOK SH76/GN SSD換装の巻 | トップページ | 自宅のクンシランが咲いた »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« FMV LIFEBOOK SH76/GN SSD換装の巻 | トップページ | 自宅のクンシランが咲いた »

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

お気に入り

無料ブログはココログ